(この記事は2017年9月現在の情報です)
【目次】
風見鶏の館
NHKテレビドラマ「風見鶏」1977年10月3日放送開始。明治時代に国際結婚した松浦ぎん(新井晴み)が神戸でパン屋を営む生活を国際色豊かに描いたテレビドラマ(全153話、平均視聴率38.3%、最高視聴率48.2%)
この作品放送が全国的な異人館ブームのきっかけとなり北野異人館に多くの観光客が訪れるようになりました。
この後神戸市では毎年10月3日を「神戸観光の日」と定めています。
社団法人 神戸青年会議所
神戸市財団法人 神戸国際観光コンベンション協会
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旧トーマス住宅(国指定重要文化財)
昭和53年1月21日指定
「風見鶏の館」として知られるこの館は、明治42年頃ドイツ人貿易商ゴットフリート・トーマス氏の自邸として建てられました。北野・山本地区に残る異人館で、レンガ張りの建物としては唯一のもので、色鮮やかなレンガの色調、石積みの玄関ポーチなど重厚な雰囲気を持っています。
設計はドイツ人建築家ゲオルグ・デ・ラランデです。室内のデザインは、ドイツの伝統様式をとり入れながら19世紀末から20世紀初頭にかけての新しい芸術運動(アールヌーヴォー)の動きを感じさせるものがあります。
昭和58年12月から昭和60年3月までかけて解体修理を行い、当時の写真などを参考にしてできるだけ元の姿に戻しました。
平成4年3月
▲ポーチ玄関へは石の階段を10段ほど上ります
▲玄関ドア
お邪魔しまーす
▲ホームページからお借りしましたフロアマップ
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応接間(Drawing Room)1階
トーマス夫人のサロンとして使用されていました。
豪華な三段カーテンは、光りの調節もうまく利用されていたようです。
暖炉は居間と背中合わせになっていて、煙突が一つですむように工夫されています。
▲お隣へ…
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居間(Liying Room)1階
18畳とスキップフロア6畳を合わせて24畳
天井は、幾何学模様になっています。
ピンク色のシャンデリアは天井近くの3つの滑車で上げ下げし、本を読んだりトランプを楽しめるよう明かりの調節をしたと言われています。
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1階ベランダ
(1910年頃の写真を見ると、たくさんの観葉植物が置かれていた)
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食堂(Dining Room)1階
ドイツの宮廷や城によく見られる城館風の造りです。壁の木製飾りにより、ドアを塔に見立てており、低い部分が城壁を、食器棚の上はバルコニーをそれぞれ表しています。
またシャンデリアの上部は王冠のデザインになっています。
暖炉の横のステンドグラスのデザインは、当時流行であったアールヌーヴォーを取り入れています。
▲阪神淡路大震災の復旧工事の様子
(1995.7.1〜1997.3.31)
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神戸開港と雑居地北野
1868年1月1日(慶応3年12月7日)に、神戸が開港しました。その2日後、王政復古の大号令が下り、明治新政府が発足しました。
近代神戸の歴史は、この神戸の港が開かれたことから始まりました。「神戸の街」の歴史は、「神戸の港」の発展の歴史でもあります。
ところが開港時には、まだ居留地は完成していませんでした。そのため外国人が、日本人との直接交渉で、居留地外で土地家屋を借りることが特別に認められました。
外国人が居留地の外で日本人と居住する地域は「雑居地」と呼ばれ、北野は雑居地の一つでした。
神戸ファッションなどの卓越したセンスのよさは、この西洋人と日本人の「雑居」から生まれ、磨かれてきたものなのです。
「雑居地」は、1899年(明治32年)に居留地が返還されるまで続きました。
1868年3月30日(明治元年)伊藤俊輔の各国領事への通告文
「当港に於て 日本人より外国人へ相対にて、地面或は家屋を貸し、或はその家屋を買請候上は、取除自普請を致し候儀、勝手次第たるべく、右境界、東は生田川、西は宇治川、北は山辺、南は海岸を限り候」
今年は神戸開港150年で、いろんなイベントが開催されています。
7月8月は特にたくさんの催しがありました。
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客用寝室(Guest Room)2階
2階はトーマス氏の家族のプライベートルームとして使用されていたため、1階に比べ簡素な造りになっていますが、お客様がお泊りになられたこの部屋は壁紙とカーテンがコーディネートされているなどおもてなしの心配りが取り入れられています。
▲客用寝室の窓のカーテンの隙間から外を望む
出入禁止のベランダ
風見鶏の役割
この風見鶏は、塔上の実寸サイズの複製です。
風見鶏は、その名のとおり風向きを知る役目をもっていますが、雄鶏は警戒心が強いことから魔除けの意味や、キリスト教の教勢を発展させる効果があるといわれています。
■材質:鉄 ■サイズ:幅約90cm、高さ約80cm
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朝食の間(Breakfast Room)2階
宿泊されたお客様とトーマス氏の家族が、一緒に朝食を召し上がった部屋と伝えられています。
日当たりが良く、暖かい上に、当時は遠く大阪まで眺められるなど景色が良かったことから、冬は家族の居間としても使われていたようです。
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2階ベランダ
1階も2階もこのベランダスペースがとっても素敵でした
▲南の2階ベランダから外を望む
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寝室(Master Bedroom)2階
(今はお土産屋さんスペースになっています)
トーマス夫妻の寝室で20畳ほどの広さがあります。寝室の奥の部屋はトーマス夫人のクローゼットで、西側の窓ガラスの両サイド(現在は空調機を設置)はトーマス氏の洋服ダンスとなっていました。
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書斎(Study)1階
どの角度からも光が入るように五面のベイウィンドウになっています。
スキップフロアは、アールヌーヴォー調の風刺画が描かれており、天井とペンダントライトは、こうもり傘を広げたデザインになっているなど、遊び心を取り入れた部屋となっています。
▲書斎の家具
竜の彫刻のついた椅子とテーブルは、当時この館で使用されていた物で、一人娘のエルぜ・カルボー夫人の寄贈によるものです。
▲▼書斎
▲表札
ありがとうございました〜
どこのお部屋にも暖炉があって、広々としていて日当たりが良く明るくて本当に素敵な空間でした
風見鶏の館の営業
営業時間:9:00〜18:00
(12月〜3月は9:30〜17:00)
入館料:500円
(萌黄の館とセットの2館券は650円でお🉐)
休館日:2月と6月の第1火曜日
詳細はこちらをご覧ください▼
風見鶏の館(旧トーマス住宅) | 神戸北野異人館街公式サイト ~神戸の異国情緒を異人館から~
▼レンタサイクル(風見鶏の館前の公園)
詳細はこちらをご覧ください▼
ポートマップ | 神戸コミュニティサイクル こうべリンクル“コベリン”
▲重要伝統的建造物群保存地区の碑
神戸市北野町山本通伝統的建造物群保存地区
面積約9.3ヘクタール
神戸は幕末の兵庫開港によって近代的な国際都市への歩みを始めました。開港にあたっては海岸沿いに外国人居留地が設けられましたが、その整備が遅れたこともあって、山麓部に日本人と外国人がともに居住する雑居地が認められるようになりました。
緑深い六甲山麓のゆるやかな南斜面にあって、神戸港を一望に見渡せるここ北野町や山本通地区は、かつて農村でしたが、雑居地となってからは〝異人館″の名で親しまれる外国人住宅が建てられました。明治の中頃に道路が整備されるにしたがって、異人館街が形成され多くの外国人が移り住みました。
異人館の多くは、木造二階建てで南にベランダをつけ、外壁を下見板張りペンキ塗りにしています。軒まわりの蛇腹や張出し窓、赤れんが積みの煙突などに異人館の特徴がよくあらわれています。また、門や塀にもそれなりの味わいがあり、独特のたたずまいをみせています。
これらの異人館に混って、明治・大正期のすぐれた和風住宅などが点在し、神戸を代表する異国情緒豊かな町並みが残されています。
神戸市は、昭和54年12月27日にこの地区を伝統的建造物群保存地区に決定しました。また、都市景観条例に基づきこの周辺を含めて都市景観形成地域に指定し、異人館や伝統的な和風住宅の保存とこれらを中心としたうるおいのある町づくりに地元の方々のご協力を得て取り組んでいます。
なお、この地区は昭和55年4月10日に重要建造物群保存地区として国の選定を受けました。
昭和55年9月1日 神戸市教育委員会
▲▼大好きなあんどれのクレープ屋さんがあります
硬くてパリッとした生地が他には無くて、あんどれを見つけると買ってしまいます
素敵な空間にひたりほっこりしたところに美味しい懐かしい(高校時代下校時によく買食いした)味に癒されて(今いただくと若干甘ったるいけど、笑!)幸せな気分です♡
猫がいる町です
北野の異人館は他にもたくさんあります
ご参考にご覧ください▼
異人館・料金一覧異人館料金 | 北野異人館ネット
異人館セットチケット
北野異人館ネット | 神戸北野異人館・観光案内サイト
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尚、坂の上の異人館から徒歩で6分です▼
↑こちらのスタバから風見鶏の館へは徒歩3分▼
お次は、北野町広場をはさんだ目と鼻の先
萌黄の館へご案内いたします
萌黄の館▼