(この記事は2017年10月現在の情報です)
Prologue
異人館は、必ずしも「偉人館」という訳ではなく
神戸の開港(1868年)のあと、日本に渡ってきた異国人の邸宅であったり、領事館などが現在まで残されていて、この地域自体が「重要伝統的建造物群保存地区」(神戸市北野町山本通)になっていて、国内外からの観光客も少なくない。
風見鶏の館のベランダの眼下には北野町広場があり、その広場を抜けた西側には萌黄の館があります。(お互い見える場所に建っています)
この2館はここ異人館の二枚看板とも言えるでしょう。2館とも国指定重要文化財です。
【目次】
風見鶏の館の記事はこちらです▼
萌黄の館
▲北野町広場からみた萌黄の館(東面)
▲伝統的建造物(神戸市教育委員会指定)、神戸建設100選、ひょうごの近代住宅100選などに選ばれています。
▲門を入ると入館料券売機があります
- 大人2館券(萌黄の館・風見鶏の館)650円
- 大人単館券 350円
- 30名以上の団体 @280円
- 高校生以下 無料
- 65歳以上の神戸市民(神戸市老人福祉手帳) 無料
- 身体障害者手帳等の交付を受けている人またその人の介護人は無料
▲私は2館券を買いました
2館単独では850円の処、650円になります
▲萌黄の館はNHKの朝ドラ「べっぴんさん」のクランクインの地です
大きな楠の木に囲まれた「萌黄の館」は、明治36年(1903)にアメリカ総領事ハンター・シャープ氏の邸宅として建設されました。
木造2階建て、下見板張りの異人館で、2つの異なった形のベイ・ウィンドー(張り出し窓)をはじめ、アラベスク風模様が施された階段、重厚なマントルピースなど贅沢な意匠が随所に見られます。
その後、昭和19年(1944)に小林秀雄氏(元神戸電鉄社長)の住宅となりました。
昭和55年(1980)に国の重要文化財にしていされ長らく〝白い異人館″と呼ばれていましたが、62年(1987)からの修理で建築当時の淡いグリーンの外壁に復元されて、この名が付けられました。
2階のベランダからは、神戸の市街地が見渡せる素晴らしい眺望が広がります。
中庭
▲券を買って、先に裏手のお庭へ回ってみました
白黒の猫ちゃんが中庭でゴロゴロしてました♡
一瞬だったので撮りかたが雑
大震災を記憶する西の煙突
▲平成7年(1995)1月17日午前5時46分神戸市をはじめとした阪神淡路地域を襲ったマグニチュード7.2の大震災により、「萌黄の館」の見どころのひとつである3本の赤煉瓦化粧積みの煙突が全て落下するなど、大きな被害を受けました。
3本の煙突のうち中央の1本はメイド室に、東側の1本は庭に落下して粉々になりました。ここに展示している煙突は西側の煙突で、このような状態で庭に突き刺さっていました。地震の激しさを後世に伝えるために、当時の状態をそのまま保存しています。
▲西の中庭から見た「萌黄の館」
▲西の中庭
▲「萌黄の館」では開放型ベランダの所で靴を脱ぎ、備え付けのスリッパを履いて入館します
▲「萌黄の館」1階の図面
配膳室・厨房などメイドさんスペースは非公開ゾーンになっていて見れません
▲「萌黄の館」2階の図面
使用人室などは非公開です
館内の様子
食堂(Dining room)
▼食堂に置かれたピアノは、かつて20世紀半ばまでフランスを代表するピアノ製造会社だった〝エラール″製の現代では大変希少なもの
▲配膳室・厨房へつながるドア。先は非公開のため立入禁止になっています
応接室(Reception room)
▼優雅な雰囲気の応接室は、復元したオリジナルの薔薇の壁紙が見どころです
▲ん?
▲んんん?!
ビオトープ発見!
それにしてもなんですか、こんなギッチギチ、アリなんですか?!(笑)
ぱっと見てメダカ10匹近くはいました
▲暖炉の上の鏡: 姿見としてではなく、壁紙や窓の外の景色を映して楽しむためのもので、部屋を明るく見せます
▲暖炉のマントルピースのタイル:全て「イギリス・ミントン社」製です。各部屋の壁の色によって色やデザインが違います。
書斎(Study room)
▲書斎の暖炉
▲メイド室の屋根を突き抜けた煙突の写真、震災後の館内の様子の写真、1995年1月17日
▲メイドさんを呼ぶためのもので、各部屋にあります。現在は使用できません
▲2階へお邪魔します
▲浴室の西側の小さなベランダに出るドア(立入禁止)
- 一般公開はしておりませんが、この先右側の中2階には当時使用人室として使われていた部屋があります。
- 当館は国の重要文化財です。良識あるマナーでご見学ください。
浴室(Bathroom)
▲コーナーを利用した浴室クローゼットが素敵ですね
お次は…
子供部屋(Children's bedroom)
子供部屋・寝室・化粧室と部屋ごとに壁紙の色が異なります。
ウィンドウチェアには収納用の引出しが付いています。入口のドアノブは子供が使いやすいように低い位置に付いています。
西寝室(Bedroom , west side)
▲当時は寝室として使用されていましたが、その後、居間としても使用されていたこともあり、展示内容は居間仕様にしております。
化粧室(Powder room)
東寝室(Bedroom , east side)
ベランダ(Balcony)
ベランダ(バルコニー)に出てみます
▲右側を見るとこんな感じ
▼左側はこんな感じです
ちょうど、結婚式の記念の撮影をしようとしている時に出くわしました。
「萌黄の館」のこのベランダは撮影によく使われる、とっても明るくて素敵な空間。
私が前に一度だけ異人館散策に来た時の唯一の印象はまさに、このベランダです。
▲「萌黄の館」に通う常連さん
今日もお庭に来てるかも!
おぉ!さっき中庭でお見かけした猫ちゃんではないですか!♡
いつも写真のピンクの上着の女性に寄り添ってお散歩に来るそうです。
私が見た時は、この女性にべったりで、横腹のあたりや尻尾を常に女性にくっつけてる感じでした(土にゴロゴロしてた時以外、笑)
わたし個人的な感想では、異人館の佇まいの中でこの「萌黄の館」が一番好きかもしれません。
(全部くまなく見学した訳ではないですけど)
やはりあのバルコニーの色と明るさがなんとも居心地がいい感じとか、どのお部屋にも暖炉があって、お部屋を明るく広く見せる張出し窓や、色彩と温かみのある感じが好きです。
Epilogue
ほっこりした気持ちになって…また食い気に走ります
六甲牧場のソフトクリーム!全国ランキング第1位
▲「六甲牧場のソフトクリーム」🍦
六甲牧場のソフトクリームは、「絶品ソフトクリーム全国ランキング第1位」に選ばれました(朝日新聞アンケート「全国高速道路の絶品ソフトクリーム」)
ランキングっていつ何処で誰に選ばれたかっていうのがキーであり、結果を左右するもんですよね
▲えぇ、美味しかったですとも
(最近ソフトクリーム率高いなワタシ)
神戸の食文化って言ったら。…洋菓子にパンに洋食、そして神戸牛ですけど、神戸牛はいきなり高級高額になりますし、海外観光客のみならず国内観光客を魅了する京都の歴史や食、大阪の庶民的な食文化やディープな感じ、なんかと比較するとなんとも勝てない感じの神戸なんですけど、個性豊かな関西圏、それぞれの良さを堪能できて、神戸ではほっこりするといった感じ。
神戸は人口密度も適度でこじんまり穏やかな街です。
遠くの方もお近くの方も、こんな神戸にお寄りくださいませ☕︎
▲シリーズ(?)でお伝えしました、スターバックス北野異人館店、風見鶏の館と萌黄の館の位置関係はこんな感じです。
この地図の南(下)のスタバから風見鶏の館までが徒歩3分ですから、近いですね。
▲スタバから坂の上の異人館(旧中国領事館)でも徒歩8分。
▲そして坂の上の異人館から風見鶏の館までが徒歩6分(400m)ということです。
萌黄の館
開館時間:9:00〜18:00
休館日:2月の第3水曜日・第3木曜日
萌黄の館 | 神戸北野異人館街公式サイト ~神戸の異国情緒を異人館から~
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坂の上の異人館(旧中国領事館)▼
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異人館周辺〜陳舜臣著(文春文庫)
陳舜臣アジア文藝館へ行った時の記事▼
異人館周辺にストーリーを描くのはあなた自身かも…